兵庫県川西市夏季研修会にて、教職員向けのセミナーを行いました

残暑が厳しいですね。みなさんいかがお過ごしですか。
8月9日に川西市教育委員会から依頼を受けて、川西市立幼稚園、小中学校、養護学校の先生方80人にセミナーをさせていただきました!
想像以上の人数にセミナーが終わるまで数ヶ月間ドキドキものでした。笑

今回いただいたテーマは「手先の器用さを育む手順がわかる 手の発達について」
本日のセミナーの流れはこんな感じ。

  1. 不器用な子どもたち
  2. グループワーク①「不器用さを体験するグループワーク」
  3. 器用さを育む手の発達の順序
  4. グループワーク②「2学期から教室で毎日10分でできる遊び・活動を考える」

小学校40人学級の中に2−3人はいると言われている不器用な子どもたち。
さらに、2022年の文部科学省の調査では、通常学級に在籍する小中学性の8.8%が学習や行動に困難を抱える発達障害の可能性があると発表がされました。
これは、35人学級に約3人いる計算になります。

彼ら・彼女たちに毎日の保育や教育の中で、
・どうしてあげるといいんだろうか
・今取り組んでる活動は次のステップへときちんと繋がっているんだろうか。
現場では毎日その疑問と向き合いながら関わられている先生方が多いとセミナーの打ち合わせでお話を聞かせていただきました。

ということで、
今回は現場ですぐに使える内容を!
でも、この遊びがいいですよー!だと応用が効かなくなってしまうので、
「先生たちご自身が園児や生徒たちの現段階の手の発達がどこにあるのかを見れるようになること」を目指したセミナーにしましょう!と担当者の方と考えさせていただきました。

※私がセミナーをお受けするときは、いつもでご依頼者様と一緒に内容を考えさせていただいています。

そして、幼稚園の先生方にはちょっと先の未来を知ってほしい、小学校以上の先生方はどのように子どもたちが過ごしてきたのか、また園でしてる遊びを知ってほしいということで、中学校区域の幼稚園・小中学校でぐちゃ混ぜグループを作ってもらいました。
結果、これがやっぱり良かった!

不器用さを味わうワークでは、

・え。身体がひねられないと書けない!!
・鉛筆の先が下に向いている子ってこんな感じだったのか!
・これは疲れる・・・

と子どもたちの大変さをしっかり味わっていただくことができました。
その後に、1歳までの手と運動発達や感覚のお話など理論をお伝えして、手先の練習だけでは伸びないんです!大きな身体の運動が手先の器用さを育むにはものすごく大事!!ということを伝えさせていただきました。

身体をひねらず文字を書く

「体幹をひねらず文字を書いてね!と体幹を固定させてもらっているところ」

最後の遊び・活動を考えるワークでは、みなさんいろんなアイデアを出してくださり、みんなで共有しました。私からも普段セラピーでしている遊びをいくつかご紹介させていただきました。

2学期から子どもたちと楽しみながら取り組んでいただけますように!
このような機会を与えてくださり、ありがとうございました!

参加者の方々からのご感想を一部をご紹介します。

幼稚園教諭
手先の使い方に課題のある子どもたちへの関わり方に悩んでいたので、今回参加させていただきました。先生のお話は大変分かりやすく、目の前の子どもたちに当てはまることの多い内容でした
機能的な話からすぐにでも取り入れられる遊びまで学ぶことができ、 大変ありがたい機会でした。 学校の先生方も多く参加されており、就学前での課題が学校でも課題となっていると実感しました。目の前の子どもたちの困り感を改めて丁寧に把握し、今できることを考えていきたいと思います。ありがとうございました。

2歳児クラス担任
手首を使えていない子に対し、やり方がわかっていないのかなと思い、こうやってするんだよ~とばかり伝えていたが、その前の発達で支えるべきことがたくさんあったのだなと気付かされました
今からでも始められることを見つけて、あそびを通してこれから必要な力を身につけていってほしいなと感じました。グループワークでは小学校の先生方とも交流があり、こういうことに困ってる子いるよ~という話も聞けて、小学校へ行く前に身につけていくべき大切な力も知ることできたので、力に繋がる遊びをたくさん見つけていこうと思いました

養護学校教諭
発達について、分かりやすく教えていただけて、とても学びになった。本校の子どもたちは動作的な制限があるが、でも発達を見ることで、次に狙うところを考えるヒントになると思う。夏休みにもう一度子どもたちのことを考え、2学期の教育活動に挑みたい。ありがとうごさいました。

特別支援学級担任
特別支援学級の担任をし始めて、子どもの身体の発達が、子どもの内面の発達にも大きく関わっていることを実感している毎日です。
日々の支援学級での活動の中で、別の目的で取り入れていた全身運動やゲーム、遊びが、実は手の発達にもつながっているものであったことに気づけたことは、手探り・不安の中支援している私にとってとても励みになるものでした。
今取り組んでいることに無駄なことは一つもない。それがわかったことが大収穫です。
この研修で学んだ知識を生かすと、より、児童の育ちに適したメニューを考えて行けると思います。

子どもの発達について、細かいことまで学ぶことができ、勉強になりました。また、自分が実際にやってみることで子どもがこんなにも書くのに苦労しているんだということがわかりました。
実際に現場で使えそうなことや、 例を聞くことができて、2 学期からぜひ使ってみようと思います。

自立活動が必要だと思いつつ、なんら何が何を鍛えることになるのかがよくわかっていなかったので、 今回発達とともに感覚の獲得がわかり、 大変学習になりました。
ほんの5 10 分でも何か取り入れてやっていきたいと思いました。
本当にありがとうございました。

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