
小学校入学に入ったら45分座ってられるのかなあ。
先生のお話を聞いてられるのかなあ。
授業についていけるのかしら。。
小学校入学に向けていろいろな不安を感じられている保護者さんは多いと思います。
作業療法には通っているんだけど、
就学前に担当の作業療法士に何を相談したらいいんだろう…?
と思われている方もいらっしゃるかもしれません。
私が普段、就学前のお子さんの保護者さんたちとお話していることをまとめてみました。ご家庭で抱え込まずに、ぜひ小さな悩みかもしれないと思われても遠慮なく聞いてみてくださいね^^
作業療法士ってどんな職種?作業療法士は何が得意で、何を相談したらいいのか?については、こちらの記事をご覧ください。
行動面のこと

作業療法士は子どもたちがうまくできない理由を感覚(五感や自分の身体を知るための感覚のこと)や脳の使い方の視点から理由を探っていきます。
例えば、上の写真のようにすぐに寝転がってしまうタイプのお子さんがいた場合、それは感覚の感じ方が影響しているのかな?筋肉の性質の問題かな?と様子や身体の使い方を見ながら理由を探っていきます。
たとえば
- じっと座っているのが苦手
- 見えたものにつられて、身体が動いてしまう
- 言われたことをすぐに忘れてしまう。
- 疲れやすく、床に寝転がることが多い。
- お友達とトラブルになりやすい。
こんな様子が気になった場合は、相談してみてくださいね。
感覚については、こちらをご覧ください。
食事のこと

作業療法士は手指の操作の仕方や道具をどんなふうに使っているのかを見させていただき、どうしてうまく使えていないのかを探るのも得意分野の1つです。
ちょっとした声かけや手指を使う遊びをすることで、持ち方が変わるお子さんはたくさんいらっしゃいます。
次のような様子が気になる場合は、聞いてみてくださいね。
たとえば
- 握り箸で食べている
- 補助箸から普通のお箸への移行が難しい
- 手食べが時々出てしまう
- 非利き手でお茶碗を持つのが苦手
- よくこぼす
- 食事中の姿勢が気になる
お箸の持ち方については、こちらの記事も読んでみてくださいね^^
鉛筆のこと

小学校に入学すると書く作業がいきなり増えますよね。
鉛筆の持ち方を正しく持てるようになるのかな?と不安に感じられている保護者の方も多いと思います。
何度も書く練習をすれば、鉛筆の持ち方が上手になるということもありますが、嫌になってしまうお子さんも多いのは事実。鉛筆の持ち方が安定しないのは身体の使い方が影響していることもあります。次のような様子が気になる場合は、どんな遊びを取り入れたり、サポートをすると良いか、ぜひ相談してみてくださいね。
たとえば
- 鉛筆の持ち方が気になる
- 筆圧が極端に濃い もしくは 薄い
- 迷路をすると線から大幅にずれる
- ぬりえが苦手
- 〇△□などの簡単な形を書くことが苦手
- 鉛筆を使っているときの姿勢が気になる
着替えのこと

小学生になると休み時間中に体操服に着替えるというミッションが出てきます。
作業療法士は、身支度などの生活を見るのも専門の1つ。ちょっとした工夫でできるようになる子、遊びの中で必要な動きを取り入れることで自然にできるようになる子などなど、一人一人に合わせた方法を考えていきます。次のような様子が気になる場合は、相談してみてくださいね^^
たとえば
- 着替えにとても時間がかかる
- 立ったまま靴やズボンを履くのが苦手
- 洋服の前後を反対にしがち
- 靴の左右を反対にしがち
- ボタンやファスナーが苦手
- 前開きの服に手を通すのに時間がかかる
その他の道具操作のこと

授業の中で、定規やコンパスなど学年が上がるたびに様々な文房具を使うようになっていきます。もし、幼稚園や保育所でよく使うはさみやのりの使い方などで気になることがあれば、今のうちに相談しておくといいと思います。もちろん、完璧にできるようになっている必要はありません。“こういうときにちょっと手助けがいるかも”を知っておくと、具体的にサポートを考えやすくなります^^
たとえば
- 折り紙を折ることが苦手
- のりを使うことを嫌がる
- ハサミで線の上を切ることが苦手
- 紐結びができない
- リズムに合わせて楽器を使うことが苦手
その他にも

作業療法士は環境を整えることの大切さについても、よくお話をさせて頂きます。例えば、姿勢が崩れやすい子に対して、がんばれ!というのではなく、椅子を工夫することで、楽に座れて活動に集中しやすくできないかな?と考えていきます。小学校に入学すると人、場所、友だち、ルールなど全ての環境がガラリと変わってしまうので、少しでも不安を取り除いてあげられるといいですよね。
たとえば
- 通学のこと(歩く距離など)
- 物の管理の仕方(よく忘れ物をする、モノを失くすなど)
- 机や椅子が合っているかどうか
- 学校との連携の仕方について
さいごに
苦手な内容は同じでも、その理由は子ども一人ひとり異なります。
お子さんの苦手な理由を探ることが、より良いアプローチに繋がる近道です。
ご家庭で、ママ一人で抱え込まずにいつでもご相談くださいね。
そのために、私たち作業療法士がいます^^
相談する場がない場合は、いつでもリィーノこどもセラピーまでご連絡くださいね!