身体

「感覚」ってよく聞くけど、そもそも「感覚」ってなあに?

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うちの子、感覚過敏みたいなんですけど、どうしたらいいですか?

感覚が鈍いと言われたんですけど、どういうことですか?

感覚についてのご相談はたくさん伺います。
でも、馴染みがありそうで、あまりない「感覚」という言葉。
なんとなく意味は分かるけど、なんか腑に落ちない。
そう思われてる方って、結構いるんじゃないかなあと思います。

私も学生の頃は、何度教科書を読んでもちんぷかんぷん。
子どもたちと関わらせて頂く中で、子どもたちから教えてもらいました。
今回は、子どもたちから学んだ「感覚」について、お伝えしていきます。
感覚が分かると、子どもたちへの理解や対応がすごく楽になりますよ^^

そもそも感覚ってなあに?

“感覚”の意味を辞書で調べてみました。

① 目・耳・鼻・皮膚・舌などが身体の内外から受けた刺激を感じ取る働き。
 また、感じ取った色・音・におい・温度など。
 哲学的には、感覚は知覚の構成分であり、まだ意味づけられていないものとして知覚とは区別される。→ 五感
② (美醜・善悪など物事について)感じとること。
 また、感じとる心の働き。感受性。感じ方。 

Weblio辞書:三省堂 大辞林 第三版 「感覚」

ここで注目してもらいたいところは、①の「身体の内外から受け取った刺激」
身体の内側と外側??
外側はなんとなく分かるよ!!内側ってなに?(と私は思ってました笑)

それでは、一つずつ確認していきましょう!

外側からの感覚

周りを知るための感覚

外側からの感覚から入ってくる感覚のこと。
一般的に、「五感」と言われるものです!

・視覚(見る):色、形、光
・聴覚(聞く):音、声
・嗅覚(嗅ぐ):におい、香り
・触覚(触る・触られる):固さ/柔らかさ、素材の質感、温度
・味覚(味わう):甘い、辛い、酸っぱい、塩っぱい、苦い

これらは、目、耳、鼻、皮膚、舌に感覚を感じるセンサーが付いています。
センサーが反応すると、脳に情報が送られていきます。

たとえば、りんごが目の前にあったとしましょう。

私たちはどのように、りんごをりんごと認識しているのでしょうか。

・視覚(見る):赤い、丸い
・聴覚(聞く):「りんご」という言葉の音
・嗅覚(嗅ぐ):甘い香り
・触覚(触る):ざらっとふわっとした感じ、丸い形
・味覚(味わう):甘い、酸っぱい

これらの感覚の情報が、私たちの脳に瞬時に伝えられていきます。

五感を通じて、「りんご」という自分ではない情報をキャッチすることができました。
外からの感覚の刺激を得て、周りの状況を知ったり、確認したりしているのです。
つまり、五感は、周りのものを知るための感覚ということができますね^^

周りを知るための感覚が感じやすい、感じにくいって?

もう一つ例を出してみます。

風邪をひいたときのことを思い出してください。

・たくさんの情報が目から入ると疲れてくる。
・耳がキーンとする。
・ちょっとした音にイライラする。
・鼻が詰まって、においが感じにくい。
・食べものの味が、よく分からない。

という経験は誰しもがあるはず。
これが、外からの感覚をうまくキャッチでてきていない状況です。
うまく感覚の刺激を得られないと、少し普段と比べると生活がしにくくなりますよね。

この状況が、「過敏」と言われたり、「鈍麻(鈍い)」と言われたりする状況に近いと思います。
私たちも、感覚が過敏になったり、鈍くなったりすることは日常の中であるんです。

内側からの感覚

感覚のもう1つ、身体の内側からの感覚。
この感覚をさらに2つに分けて、お話ししていきます。

自分の身体を知るための感覚

自分の身体を知る?なにそれ?
ってなりません?
私は、作業療法士になってからも思ってました…(笑)

では、さっそく!

目をつぶってください!
そのまま、胸の前で両手でバツ印をつくってください!

きっと、できましたよね?^^
胸の前はずが、顔の前になってたということは、ほとんどの方はいないはず。
なぜ、目で見ていないのに、思った通りに胸の前でバツ印を作れたのでしょうか?
改めて考えてみると、不思議じゃないですか?

“今、胸のところに両手がきてるよー!”

と、身体が動いていることや身体の位置情報を教えてくれるセンサーが筋肉の中に付いています。
この感覚のことを、「固有受容覚(こゆうじゅようかく)」と言います。
※固有覚と言うこともあります。

“今、身体はまっすぐ!!バランスもとれてるよー!”

と、身体の傾きやバランスを教えてくれるセンサーが耳の奥に付いています。
この感覚のことを「前庭覚(ぜんていかく)」といいます。

よく、三半規管が強い!って言ったりしますよね。
その意味に近いです。
※三半規管は、耳の奥(内耳)にある平衡感覚を司る器官のこと。

“今、両腕がクロスになって触れてるよー!!”

と、触ったこと・触られたことを教えてくれるセンサーが皮膚に付いています。
この感覚のことを「触覚」といいます。

あれ?五感の中にもある入ってるやん!
そうなんです。
触覚は、身体の外側も内側も両方の情報を教えてくれる働き者。

この固有受容覚・前庭覚・触覚の3つの感覚が身体の中で働いてくれているおかげで、私たちは思いのままに身体を動かすことができるんです。

内臓の感覚

おなかすいたー!
なんかしんどい!
トイレー!

という、身体の臓器から脳に伝えられる感覚のこと。
身体の調子や気分に大きく関わってきます。

身体を知るための感覚が感じやすい、感じにくいって?

手袋をつけてスマホを操作することをイメージしてください。

さあ、どうでしょう?
なかなか操作がしにくいことは想像できますよね。
これは、十分に触覚からの情報が得られなかったり、どれくらい指が動いているのかを感じにくかったりすることから起こります。
自分の身体を知るための感覚も、いつもと感じ方が異なると、ぎこちない身体の動かし方になってしまうんです。

これが、不器用と言われたり、力加減ができないと言われたりする原因に繋がることもあります。

この周りの情報を知る感覚と自分の身体を知る感覚が自分の体の中でしっかりと働いてくれているからこそ、私たちは、思いのままに身体を動かし、やりたいことができるという、支障のない日々を送ることができるのです。

なんで感覚がそんなに大切?

なんとなく、体調が悪くて感覚の感じ方がいつもと違うと、生活がしにくくなるというのは、風邪のときや、手袋をつけたときのお話でも分かっていただけたと思います。

これらの感覚は、お母さんのお腹の中にいる頃から育ち始めるものがほとんど。
生まれてからは、すごい勢いで全身で感覚を味わい始めます。
だっこされたり、いろんなものを触ったり、食べたり、遊んだり…。
生活や遊びの中で、感覚が育まれ、やりたいことができる身体へと育っていきます。

上の図でも分かるように、感覚は子どもたちの発達の基礎となります。
それは、脳の栄養素とも言われるほど。
だから、とても大切なのです。
いっぱいいろんなことを経験しよう!と言われる理由は、ここにあるのです。

いろんな身体の使い方をしたり、親子で一緒に楽しい体験をしたり。
でもあまり気負わず、普段の生活の着替えやお片付けをお子さんに任せてみることでも、しっかり感覚を育むことはできますよ^^
ぜひいろいろとチャレンジしてみてくださいね!

まとめ

☑︎感覚とは、身体の外側と内側から受け取った刺激のこと。
☑︎身体の外側からの刺激とは、五感のこと。
☑︎五感とは、周りのことを知るための感覚。(見る、聞く、嗅ぐ、触る、味わう)
☑︎身体の内側からの刺激には、自分の身体を知るための感覚と内臓の感覚がある。
☑︎自分の身体を知るための感覚には、固有受容覚・前庭覚・触覚がある。
☑︎感覚が過敏になったり、鈍くなったりは誰にでも起こること。

感覚の感じ方はひとりひとり異なるので、無理強いは禁物!
子どもたちにとって、着替えやお片付けなど普段している何気ないことが全て、感覚の育ちに繋がります^^

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